- 臨床・研究グループ
- —サイコオンコロジー・緩和ケアグループ
近年、緩和ケアは終末期だけでなく、診断後早期から行うことが求められており、がん患者の疾病経過全体に配慮して精神症状に対処できる、サイコオンコロジー専門医(精神腫瘍医)が必要とされています。患者だけなく、家族に対しても精神心理的医療やケアが求められており、対象疾患も心不全、神経難病などがん以外にも広がってきているなど、より社会のニーズも高まっている領域です。
当院には多職種からなる緩和ケアチームがあり、年間約400件の新規依頼に対応しています。その中で精神科医が担う役割は大きく、その専門知識やリエゾン能力を生かし、チーム全体のコーディネートを行いながら診療にあたっています。
さらに、遺族ケアや思春期若年成人患者(AYA世代)への対応、アドバンス・ケア・プランニングなどにも、多職種と協働して取り組んでいます。
広島県内や全国の医療機関と定期的に勉強会や症例検討会を行い、科学的な視点を持ちながら、患者さん、家族の個別性を深く理解していく医療を目指しています。
高まる社会のニーズに比べ、サイコオンコロジーや緩和医療を専門とする精神科医は不足しています。当院は全国でも数少ないサイコオンコロジーの研修・研究を行える医療機関として、医師の育成にも力を入れています。
主な勉強会・カンファレンス
- • 毎週水曜:緩和ケアチームカンファレンス
- • 毎月第一・第三木曜:サイコオンコロジー多地点症例検討会:
- 国立がんセンター、九州がんセンターなどと、テレビ会議による症例検討会
- • 隔月一回(偶数月第四水曜):広島リエゾン-緩和ケアカンファレンス
- 広島県内の精神科医、リエゾンチーム、緩和ケアチームによる勉強会
- • 隔月一回(奇数月第二火曜):緩和ケア連携カンファレンス
- 他院緩和ケア病棟、在宅診療医、訪問看護ステーションなどと合同カンファレンス
取得可能な専門資格
- 日本サイコオンコロジー学会 登録精神腫瘍医
- 日本総合病院精神医学会 一般病院連携精神医学専門医(リエゾン専門医)
- 日本緩和医療学会 緩和ケア専門医・認定医